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お役立ちコラム2021.01.21

ヴァイオリン一問一答〜メンテナンスに関するあれこれ〜

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こんにちは。葉加瀬アカデミー専属ヴァイオリニストのAyaです。

今回は、「メンテナンスに関するあれこれ」と題して、一問一答形式で、実際によく受ける質問に対して解決法などを答えていきたいと思います。

〜弓〜
♪弓の毛替えは自分ではできないの?
職人さんならではの技術が必要になってきますので、必ず楽器屋さんにお願いしましょう。

♪弓の毛替えの目安は?
どんなに松脂をつけても弓が弦に引っ掛からなくなった時が毛替えの目安です。あまり弾かない方でも、1年くらいを目処に替えるといいと思います。弦を替える時と同時期に毛替えをすると、いつ替えたかを把握しやすくなります。

♪弓のヘッド部分が割れたら接着剤でくっつけてもいい?
弓のヘッド部分とは弓先部分のことです。
ヘッド部分に貼ってあるチップはプラスチック素材が多く、弓を落としてしまったりぶつけたりと、ちょっとした振動で割れてしまうことがあります。自分では直すことができませんので、修理に持っていきましょう。

♪弓の革巻きの交換の目安は?
革巻きは親指が当たる箇所です。長年使っているとすり減ってくることがあります。すり減ってくると、弓を持つときに安定しにくくなりますので、交換することをお勧めします。

♪弓が折れる原因は?
弓を張った状態で弓のヘッド部分に衝撃が加わると折れてしまうことがあります。例えば、弓のヘッド部分を指代わりに使って譜面の箇所をさしたりした経験はありませんか?これは意外と危険ですので、やめた方がいいです。

また、空気が乾燥している時は、弓の毛が知らず知らずの間にパンパンに張ってしまいますので、そのまま弾いていると「パン!」と折れてしまうことがあります。冬場は弓が必要以上に張っていないかこまめにみる必要があります。

〜駒〜
♪駒が割れてしまった時、接着剤で貼りつけてもいい?
駒が割れてしまった時は、駒を交換することをお勧めします。併せて、楽器が傷ついていないかもチェックしてもらってください。

接着剤でくっつければよいのではという考えに辿り着く方が多いのですが、駒は4本の弦を所定の位置に支えて、弦の振動で音を表板へ伝えるとても重要な部品ですので、割れた駒を接着して再度使うことは、音色が変わってしまったり・駒に負担がかかったりでリスクが大きすぎます。

♪駒の向きはどの向きが正しい?
G線、D線、A線の調弦時はペグを回すことによってペグ方向へ、E線の調弦時はアジャスターで回すことが殆どなので、アジャスター側に引っ張られて傾いてしまいます。それをそのままにしておくと、駒が倒れたり歪んでしまうことがあります。

駒の位置が定位置(駒はf字孔の内側の切れ込み部分に立てます)にあるか、まっすぐ立っているかを、楽器を弾く度にチェックすることをオススメします。真横から見て、テールピース側の駒の面が表板に対して垂直(90度)に立っている状態が、正しい駒の立ち方です。直すのがまだ自信のない方は、遠慮なく楽器屋さんや習っている先生にお願いするといいと思います。

〜弦〜
♪弦の張り替えの時期は?
調弦の時になかなか合わない・音がこもっている・弦が錆びてきたという症状が出てきたら、弦を替えることをお勧めします。保存状態や弾いている時間にもよりますが、あまり弾いていない方も1年くらいを目処に替えるといいと思います。

♪1本弦が切れたら全部張り替えるべき?
元々替えるつもりでいたのであれば、全部替えることをお勧めします。
弦が切れてしまったら、駒の向きや魂柱が倒れていないか必ず確認しましょう。もし駒が倒れてしまったり、駒の位置がズレたりしたら、無理に直そうとせずに楽器屋さんに持っていきましょう。

♪E線を買ったら自分の楽器のアジャスターに合わなかったのはなぜ?
E線はボールエンドとループエンドの2種類あります。ご自分のテールピースについているアジャスターがどちらか確認してから弦を購入してください。

〜楽器本体〜
♪自分でできるセルフチェックは?
①季節の変わり目には楽器がダメージを受け、楽器本体の接着面が剥がれてしまうことが稀にあります。それをチェックするには、指の第2関節部分を使って楽器本体の表板・裏板共に軽くノックしてみてください。その際に鈍い音がした場合は剥がれている可能性がありますので、楽器屋さんに見てもらいましょう。

②ヴァイオリンを弾いた後は、楽器本体や弓の木の部分についた松脂・汗を必ず拭くようにしてください。楽器の胴体には意外と指紋が付き、汗をかくと顎当てや指板に汗がついてしまうことがあります。弾いた部分には松脂が白くついていますので、松脂の粉は丁寧に拭き取ってください。松脂をそのままにしておくと、ベタベタになりクロスだけでは取れなくなったり、弦の劣化に繋がってしまいます。

♪音がこもったり本来の音が出なくなった時はどうしたらいい?
ヴァイオリンは乾燥や湿気の影響を受けやすい楽器です。
楽器屋さんで自分好みの音やこうして欲しいという要望を伝えると、魂柱などの微調整をしてくださいます。湿気が多い時はどうしても音がこもってしまいがちですので、ケアをしっかりしたいものです。

いかがでしたか?
楽器屋さんと奏者は医者と患者の関係であるように思います。
少しでも違和感を感じたら、どんな小さなことでも楽器屋さんに見てもらうと安心ですね♪

※この記事は、葉加瀬アカデミー専属ヴァイオリニストAyaさんが書いた原稿を、担当者が編集したものです。



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