
こんにちは。葉加瀬アカデミー専属バイオリニストのAyaです。
「まとまった練習時間が取れたらもっと上達するのに」
「少ない時間の練習だと身にならない気がする」
という声をよく聞きます。確かに、30分、1時間練習できたら理想的かもしれませんが、ただ長い時間練習するよりも、実は短い時間の練習の方が上達につながることもあります。
今回は私の生徒さんとのやり取りの実体験を含め、なぜ短い時間の練習の方が効果的なのかを考えていきたいと思います。
♪実際にあった生徒さんの例
私の大人の生徒さんで実際に「練習は週1〜2日だけど、練習を始めると時間を忘れて1〜2時間は平気で練習しちゃう。でも最近時間が取れず30分くらいしか弾けなくて練習した気にならない」という方がいました。
すごく熱心に練習されている割にもう少し弾けるような気がすると思った私は、練習方法について尋ねました。すると「止まらないで最後まで弾けるように通し練習をたくさんしている」ということでした。レッスン中でも、いつも大体同じようなところで止まってしまう傾向が見られたため、普段の練習方法について、毎日15分しかない練習の中で何をするかを考えていけると効率がいいということを伝えました。
それを生徒さんも理解してくださり、通し練習ではなく、できない部分を練習するように方向転換していったらみるみる上達していきました。
通し練習ももちろん大事ですが、1度通し練習をしたら、その時に止まってしまったところや間違った部分を練習するのが効果的だと感じます。
♪なぜ短い練習時間でも効果的なの?
バイオリンという楽器が自分で音を作り、繰り返しで身についていく楽器だからです。1日5分でも10分でも15分でも、毎日バイオリンと触れ合えれば、左指の置く場所が自然と覚えられ、弓の角度が分かってきたり、耳がバイオリンの音に慣れてきて、それがだんだんと定着していきます。一方で、たまたまある日うまく弾けたとしても、何週間か空いてしまうと左指や耳の感覚を忘れてしまいます。
バイオリンは1回練習したからといってなかなか結果が出てこない楽器です。でも楽器に愛着を持って、毎日5分でも開放弦の練習だけでもできたら、少しずつそれが結果になって現れてきます。
特にお子さんの場合、長時間の練習は向かないため、より短い時間での練習で「集中すること」が大切だと言えます。無理に長時間弾いても最後の方は「早く時間すぎないかな」などと注意散漫になり、「○時間弾いた」という結果だけで満足してしまいます。「○時間弾いた」よりも「どういう練習をしたらどこができた」という過程が大切です。
お子さんにバイオリンを習わせたいと思っている親御さんは、きっと長時間練習しないといけない(練習時間がネック)と思われている方が多いと思います。でもその発想はなくて大丈夫です。毎日歯磨きをするのと同じように、短い時間でも頻度を高めに練習できた方がいいです。
気合いを入れて「練習しなさい」とは言わなくていいですし、バイオリンのケースを開けて楽器を持っただけでも素晴らしいことです。それを徐々に習慣化していけると理想です。短時間でも毎日のように練習することが身に付いたら、気がついた時には大きな力をつけています。
♪親御さんのお子さんに対する声がけ
いざバイオリンを習ったはいいものの、練習させなきゃという焦りからつい「練習しなさい」と言ってしまうかもしれません。(私も子供にそう言ってしまったことがあります)
ただ「練習しなさい」と言われても子供は何をすればいいのか分からないですし、反発したくなり余計に心が離れてしまうことがあります。
なので、具体的に「今日は楽器を持ってかっこよく構えるのをやってみようか」「弓の持ち方ってどうやるの?」などと言ったり聞いたりすると、自分がやっている姿が想像しやすくなるのでおすすめです。お子さんにとって「できるかも」と思える声がけが行動の第一歩になります。
そして終わったらうんと褒めてください。「できたね」「ここが上手だったね」と声がけすると、ちゃんと自分のことを見てくれているんだなと自信にもつながります。
いかがでしたか?
上達する近道は練習時間の長さよりも、いかに継続して短い時間で集中して練習できるかだと思います。
もちろん長時間練習できたらそれは素晴らしいです。でも大切なのは、バイオリンをどれだけ日常の中に置けるかです。理想通りにはうまくいかないのは私自身も経験していますが、歯磨きのように練習を習慣化できたらいいですね。
※この記事は、葉加瀬アカデミー専属バイオリニストAyaさんが書いた原稿を、担当者が編集したものです。
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