もう迷わない!タイとスラーの見分け方

こんにちは。葉加瀬アカデミー専属バイオリニストのAyaです。

私がレッスンで受けた質問の中で「タイとスラーの見分けがつかない」「タイが苦手でタイのところで止まってしまう」など、タイとスラーに関しての質問が、ダントツに多かったです。

今回は、タイとスラーを見分ける方法を、実際の曲を例にご紹介していきます。

※正会員様はリンクから教材をご覧いただけます。

【タイとは】

タイとスラーは全く同じ弧線ですが、タイは弧線が「同じ音」にかかっています。よく目にするのは小節をまたいだ弧線だと思います。同じ小節内でも同じ音の弧線であればタイと判断します。

【スラーとは】

「異なる音にかかる弧線」のことです。スラーの意味は、皆さんご存知の通り、「滑らかに切れ目なく演奏する」という意味を持っています。

【同じ音のスラー】

同じ音に弧線がかかっていても、タイではなくスラーの場合もあります。

その場合タイと違うのは、同じ音の弧線であってもスラーの場合は音符にスタッカート(・)やテヌート(-)が付くということです。スラーの中でテヌートが付いていたら、一弓で弾く中で音と音の間に隙間を空けてひき、スタッカートが付いていたら一弓で音は短く弾きます。

葉加瀬アカデミーのレッスンにも「Lesson 01 同じ音のスラー (B08-01-01)」があります。同じ音にかかる弧線が出てきますが、テヌート記号がついているので、「スラー」と判断します。

【タイとスラーの見分け方】

葉加瀬アカデミーの「Lesson 01 「Sicilienne」(パラディス) (A12-01-01)」の1~7小節を例に、タイとスラーの見分け方を見ていきます。

♪2小節目

・1~3拍目にかかる「シ♭」の弧線は、同じ音なので一見「タイ」に見えますが、よく見ると3拍目の「シ♭」に「テヌート」記号があります。よってタイではなく「スラー」になります。

・4~5拍目にかかる「ド♭」の弧線は、同じ音のため「タイ」になります。

♪3小節目

「シ♭ソ」と装飾音の弧線は、いずれも異なる音にかかっているので「スラー」になります。

♪4小節目

・3拍目の「ミ♭ソ」の弧線は、異なる音にかかっているので「スラー」になります。

・4~5拍目の「ファ」の弧線は、同じ音のため「タイ」になります。

♪5小節目

1~5拍目の「ソ」の弧線は、同じ音のため「タイ」になります。

♪6小節目

「ミ♭シ♭」の弧線は、異なる音にかかる弧線のため「スラー」になります。

♪7小節目

4~6拍目の「ソ」の弧線は一見タイのように見えますが、6拍目の「ソ」の音に「テヌート」記号がありますので、「スラー」になります。

【タイを克服するには?】

タイに対して苦手意識を持っている方は多いです。その理由の大半が「タイの部分で数えられなくなるから」「タイの最後の音もうっかり弾いてしまうから」と聞きます。

そんな方は、ぜひこのような手順で練習してみてください。

1.タイを取った状態で歌う。

2.タイを取った状態で弾く。

3.タイを取った状態で歌う時に、少しタイで繋げる意識を持って歌う。

4.タイをつけた状態で歌う。このときタイの最後の音に、あえて重みをつけることがポイントです。

5.タイがある状態で歌えたら、弾く。

この手順を繰り返し行うことで、いつの間にかタイに対する苦手意識が薄れていきます。

まずは下記「Lesson 03 シンコペーション練習(4分音符タイ) (B07-09-03)」の楽譜のような、簡単でわかりやすい楽譜からチャレンジしてみてください。

いかがでしたか?

タイとスラーの違いが理解できると、楽譜を読むのに抵抗がなくなり楽しくなってくると思います。

弾いている時につまずいてしまう箇所というのは、意外と歌えなかったりします。スラスラと歌うことができたら必ず弾けるようになります。まずは「歌って」リズムの確認をしてみてください。メトロノームがあればメトロノームをかけて歌うと、さらにしっかりと拍感を捉えることができるのでオススメです♪

※この記事は、葉加瀬アカデミー専属バイオリニストAyaさんが書いた原稿を、担当者が編集したものです。

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