調の性格を知ろう 〜♯の長調編〜

こんにちは。葉加瀬アカデミー専属バイオリニストのAyaです。

曲には「明るい」「暗い」「楽しい」「悲しい」など、曲それぞれの雰囲気や印象があります。同じ調でも曲の速さや曲想による違いで随分と印象が違いますが、根本的には「調」によって雰囲気が変わってきます。

同じテンポやメロディーの曲でも移調(例:原曲はニ長調だけど楽譜はハ長調など)すると、面白いことに雰囲気が違ってきます。カラオケでキーを変えて歌ったことがある方が多いと思いますが、キーを変えることも移調というとイメージしやすいでしょうか。

調には、長調と短調の2つの調があり、長調は「明るい」、短調は「暗い」といった性格を持ちます。

実はそれぞれの調ごとに性格や色があります。
長調と短調、♯と♭と分類するとたくさんありますので、今回は「♯の長調」をピックアップして、調の性格や色を考えていきたいと思います。
イメージしやすいように葉加瀬アカデミーで取り扱っている曲(取り扱っていない曲もあります)を中心に、2曲ほど有名曲の例としてピックアップしてご紹介します。

※多くの評論家や作曲家によって、調の性格について議論がありました。しかし「どう感じるか」だと思いますので人それぞれの感じ方が違います。あくまでも私の感覚になりますので、正解不正解ということではありません。

♪音の読み方

音の読み方は実に4種類あります。

〇イタリア語読み
イタリア語での読み方は日常的に最も多く使用しますが、楽譜で使われることは少ないです。

日本語読み
ハ長調といった読み方です。小さいお子さんのピアノレッスンなどでは日本語読みで導入する先生が多いようです。

英語読み
クラシックではほぼ使われません。ジャズやロック、J-POPといったポピュラー音楽でよく使われます。コードネームも英語表記になります。

ドイツ語読み
クラシックで最も使われます。

・イタリア語:Do Re Mi Fa Sol Ra Si Do (ド レ ミ ファ ソ ラ シ ド)
・日本語:ハ 二 ホ へ ト イ ロ ハ
・英 語:C D E F G A B C(シー、ディー、イー、エフ、ジー、エー、ビー、シー)
・ドイツ語:C D E F G A H C(ツェー、デー、エー、エフ、ゲー、アー、ハー、ツェー)

比較すると、英語とドイツ語はほとんどアルファベットが同じですが、読み方が異なります。特に「シ」の音は、英語は「ビー」、ドイツ語では「ハー」になり、ややこしいので注意が必要です。

♪それぞれの調の性格と色

●ハ長調(C-dur、C Major)
・調号:なし
・主音:ド
・イメージ:単純、素朴、安定
・色:白黒
・有名曲:Lesson 01 「Another Sky 〜Piano Duo Ver.」 (H03-02-01)、Lesson 01 「MORNING SHOW」 (H03-11-01)

●ト長調(G-dur、G Major)
・調号:♯1個(ファ)
・主音:ソ
・イメージ:輝き、活発、優美
・色:空色、黄色
・有名曲:Lesson 01 「Born to Smile」 (H03-14-01)、Lesson 01 「Lime Basil & Mandarin」 (H03-16-01)

●ニ長調(D-dur、D Major)
・調号:♯2個(ファ、ド)
・主音:レ
・イメージ:喜びの頂点、祝祭的、ファンファーレ
・色:黄色
・有名曲:Lesson 01 「エトピリカ」 (H03-01-01)、Lesson 01 「ひまわり」 (H03-03-01)

●イ長調(A-dur、A Major)
・調号:♯3個(ファ、ド、ソ)
・主音:ラ
・イメージ:明るい、響き、素朴
・色:明るい緑
・有名曲:Lesson 01 「Sunshine Shower」 (H03-20-01)、Lesson 01 「The Cozy Bench(27小節目まで)」 (H03-21-01)

●ホ長調(E-dur、E Major)
・調号:♯4個(ファ、ド、ソ、レ)
・主音:ミ
・イメージ:明るいけど美しい、繊細、高貴
・色:ピンク、薄い赤紫
・有名曲:Lesson 01 ヴァイオリン協奏曲「四季」より「春」(ヴィヴァルディ) (A14-01-01)、「別れの曲」(ショパン)

●ロ長調(H-dur、B Major)
・調号:♯5個(ファ、ド、ソ、レ、ラ)
・主音:シ
・イメージ:儀式的、重い
・色:無色、白
・有名曲:「ピアノ協奏曲・皇帝第2楽章」(ベートーヴェン)

●嬰ヘ長調(Fis-dur、F♯ Major)
・調号:♯6個(ファ、ド、ソ、レ、ラ、ミ)
・主音:ファ♯
・イメージ:豊か、柔らかい、ロマン的
・色:無色、オレンジ
・有名曲:舟歌(ショパン)、春(ドビュッシー)

いかがでしたか?
調によって性格や色がなんとなくでも頭に入っていると、どの曲に対してもイメージがしやすくなり表現の幅が広がってきますよ。

●この記事で取り上げているレッスン(*正会員様はリンクからご覧いただけます。)
Lesson 01 「Another Sky 〜Piano Duo Ver.」 (H03-02-01)
Lesson 01 「MORNING SHOW」 (H03-11-01)
Lesson 01 「Born to Smile」 (H03-14-01)
Lesson 01 「Lime Basil & Mandarin」 (H03-16-01)
Lesson 01 「エトピリカ」 (H03-01-01)
Lesson 01 「ひまわり」 (H03-03-01)
Lesson 01 「Sunshine Shower」 (H03-20-01)
Lesson 01 「The Cozy Bench」 (H03-21-01)
Lesson 01 ヴァイオリン協奏曲「四季」より「春」(ヴィヴァルディ) (A14-01-01)

※この記事は、葉加瀬アカデミー専属バイオリニストAyaさんが書いた原稿を、担当者が編集したものです。

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