どんな違いがあるの?ゴム製消音器と金属製消音器のメリットとデメリット

こんにちは。葉加瀬アカデミー専属バイオリニストのAyaです。

まだまだコロナ禍で生活に制限があり、皆さん苦労されているのではないでしょうか。
バイオリンの練習が家ではできないから「カラオケやスタジオで」と練習していた方も、なかなか外に出づらくなって練習場所に困っている方も多いのではないかと思います。
今回は、夜の時間帯の練習や近所の目が気になって思いっきり音が出せない時に大活躍する「消音器」をご紹介します。4月から新生活が始まり、新たにバイオリンを習い始めた方、楽器が欲しいけど自宅では練習できないから見送っているという方必見です!

【消音器とは】

バイオリンは、弓で弾いた時の弦の振動が駒を通して表板に伝わり、バイオリンの中にある魂柱から裏板へ伝わって楽器全体に響く楽器です。消音器は、駒にはめて(取り付けて)駒の振動を抑える事により、音が小さくなる仕組みです。できるだけ小さい音で演奏したい時に使うものなので、夜の練習やマンションなどでの演奏にも効果があります。

【消音器とミュート(弱音器)の違い】

ミュートは、主にオーケストラや弦楽合奏などで使うものです。楽譜に指示(con sordino)があったらミュートをはめて響きを抑え、音を柔らかくします。ミュートを使う指示がある曲では随時楽器にミュートをつけておきます。

消音器は、夜間の練習など「練習用」として使われます。簡単にいうと、消音器は音量を小さくするもので、弱音器はバイオリンの音色を柔らかく変化させるものです。
練習する時に音量を抑えたいなら消音器をつけた方がいいでしょう。

【金属製の消音器】

♪メリット
金属製のほうがゴム製より駒の振動を抑えているために、音が小さくなります。ゴム製と弾き比べてみると断然小さくなります。マンションやアパートなど練習場所が限られていたり近所の目が気になる方は金属製消音器をお勧めします。私は夜に練習する時、金属製の消音器をつけて練習をしていますが、音が小さくなるために近所の目を気にすることもなく練習できています。

♪デメリット
金属製消音器は駒に乗せるだけなので、無理矢理強くはめこんだり消音器をつけているのを忘れて楽器を下ろしてしまうと、重いため場合によっては楽器を傷つけてしまうこともありますので、扱いには注意が必要です。「消音器」というと、音が消えるものと思いがちですが、音の響きが軽減されるだけで決して音は消えませんのでご注意ください。

【ゴム製消音器】

♪メリット
ゴム製の良い所は、つけている時とつけていない時の違和感がない状態で演奏できます。
金属製は駒に「乗せているだけ」なのに対して、ゴム製は「はめこむ」タイプになるので、消音器が落ちて楽器が傷つく心配がありません。楽器に負担をかけることもなくとにかく「安全」です。

♪デメリット
ゴム製は、金属製ほど消音効果は強くなく、E線の響きは軽減されて満足できますが、G線D線はあまり音量に差がないように感じます。また、ゴム製はゴムが劣化しやすいと言われています。

【消音器をつけた時とつけていない時の差】

消音器をつけている時とつけていない時の差は、自分で弾いていると近い距離で聴くためあまり効果を感じられないかもしれませんが、遠くで聴くと明らかな差があります。消音器をつけている場合とつけていない場合の聴こえ具合がどのくらい変わるか、家の外で誰かに聴いてもらって確認すると、安心して弾けるかなと思います。

私は、マンションに住んでいた頃、どのくらい聞こえてしまうのか不安で、家族に外に出てもらい①躊躇なく全力で弾く ②少し遠慮がちに ③消音器を使って全力で弾いて、聴き比べをしてもらったこともあります。消音器を使って弾いた時は聴こえなかったそうです。

【お住まいの周りの環境】

マンションやアパートの規約やお住まいの地域によっては、楽器が禁止されている場所もあると聞きますので、音出しNGなのか・音出しOKだったら時間帯を含めご確認ください。

【お勧めレッスン】

Lesson 02 サイレント、エレクトリック、消音器 (B01-01-02)

このレッスンでは、ゴム製と金属製の消音器をそれぞれバイオリンにつけて弾いていますので、ぜひ聴き比べをしてみてください。

また、このレッスンでは葉加瀬校長とバイオリン製作マイスターの茂木さんお二人からの解説動画をご覧いただけます。「演奏する側」と「バイオリンを作る側」双方からのお話をぜひ聞いてみてくださいね。

いかがでしたか?
自宅で練習する時には消音器が役立つと思いますので、バイオリンの音量が気になり楽器購入を諦めてしまった方に「消音器」の存在を知って頂きたいと思います。バイオリン初心者の方はまずは安全性の高いゴム製から使うのをお勧めします。金属製を使う時はくれぐれも消音器を落として楽器を傷つけることがないように気をつけてください。消音器をうまく使って、素敵なバイオリン生活を送ってくださいね♪

※この記事は、葉加瀬アカデミー専属バイオリニストAyaさんが書いた原稿を、担当者が編集したものです。

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