バイオリンの弦が切れる原因とその対処法

こんにちは。葉加瀬アカデミー専属バイオリニストのAyaです。

皆さんはバイオリンの弦を切ってしまった経験はありますか?私は何回も切ってしまったことがあります…。そもそも弦が切れてしまうなんてと驚かれる方もいらっしゃると思います。今回は「弦が切れる原因とその対処法」をテーマに考えていきたいと思います。

♪弦が切れてしまう原因

①焦ってペグを回してしまった
弦楽合奏を指導している時、チューニングでなかなか音が合わず焦ってしまったのか、ペグを回す時に余計な力が入り弦を切ってしまった生徒さんがいました。「周りを待たせている」という焦りから弦を切ってしまう方はたくさん見てきました。気持ちはすごく分かりますが、そのような時は「焦らないでゆっくり」とご自分の気持ちを落ち着かせてみてください。

②弦が緩んでいたので勢いよくペグを回してしまった
このケースは冬など乾燥時に起こることが多いです。弦が緩んでいるからしっかり回さなきゃと思って、勢いよくペグを回してしまうことはありませんか?回す時は丁寧にゆっくり回してみてください。楽器ケースを開ける度に弦が緩んでいる方は、保湿をしっかりすることをお勧めします。

●お勧めグッズ:ダンピット(楽器の中に入れる加湿チューブ)/モイスレガート(年間通して使える湿度調節シート)

③ペグが硬いのにも関わらず、一度緩めないでそのまま力ずくで回してしまった
このケースは湿気が多い梅雨や夏場に起こることが多いです。どうしてもペグが硬くなってしまいやすいので、ポイントとして「ペグを一度手前に戻して(緩めて)から回す」ことをお勧めします。

●お勧めグッズ:モイスレガート(年間通して使える湿度調節シート)/ドライフォルテ(除湿剤)/ペグコンポジション(ペグの滑りをよくするスティック)

♪E線にはなぜアジャスターがついているのか

E線は他の弦に比べて細く、音程の微調整がペグでは難しいので、アジャスターという器具を使って微調整をします。チューニングはペグを回して調整するイメージがありますが、E線だけは、楽器を構えた状態でペグを回すと、弦が細いために一発で切れてしまう可能性が高いのです。微調整は必ずアジャスターで行うようにしてください。

E線は大幅に音が狂うことはあまりありませんが、弦が緩んでいたり、「ミ」から程遠い音であったらペグで調整しないといけません。その時は十分に注意して、ペグを手前に戻してから「ゆっくり」回していってください。

E線だけでなく全部の弦にアジャスターがついているバイオリンもあるので、初心者の方は全部アジャスターがついている楽器を使うのも1つの手かなと思います。

♪弾いている時やペグを回していて弦を切ってしまったら…

バイオリンを始めたばかりの時に弦を切ってしまったらショックですよね。どうしたらいいか焦ってしまうかもしれません。

このトラブルはバイオリンを弾く上でよくあることなので「切ってしまった…」と落ち込む必要はありません。

切ってしまったらご自分で弦を替える、レッスン中であれば先生にご教示いただく、楽器屋さんに相談したり張り替えできる方にお願いするなど、臨機応変に対応できるといいですね。

特に乾燥時期は切れやすいことが多いので、普段から楽器のケアが必要になってきます。楽器ケースにモイスレガートのような湿度調節剤を入れておくだけでも違います。

♪楽器屋さんで弦を替えてもらえるの?

行きつけの楽器屋さんがあれば、メンテナンスついでに替えてもらうこともできます。楽器屋さんで弦を購入すれば張り替え可能など、条件がある場合もありますので尋ねてみてください。

♪慣れてきたら自分で張り替えた方がいい?

弦を張り替えるのはバイオリンを練習するのと同じく、チャレンジすればしただけ張り替えにかかる時間が短縮されます。一緒に頑張っていきましょう。

ペグを回すことに慣れていない方や、弦の張り替えの知識にちょっと自信がないという方は、葉加瀬アカデミーのレッスン「Lesson 05 弦の張り替え (B01-01-05)」で丁寧な解説がありますのでご覧になってみてください。

※正会員様はリンクから教材をご覧いただけます。

♪自分で弦を張り替えるコツ

初めて弦を替える際は、レッスンで先生に隣についてもらって張り替えるのが、一番技術が身につくのではないかなと思います。1人で張り替える際には「Lesson 05 弦の張り替え (B01-01-05)」のレッスンをご覧いただきながら張り替えるのが知識も身につくように思います。

張り替える時は、新しい弦をセットしてペグを回す際にゆっくり回していくことがポイントになります。勢いよくペグを回すと弦が切れてしまうこともありますので、「ゆっくり」回してみてください。

♪弦を替える頻度

弦は消耗品なので、定期的に替えることをお勧めします。私のお勧めの頻度は、湿気と乾燥が落ち着いてきた頃の年2回(もしくは乾燥明け・湿気明けのどちらか年1回)です。湿気と乾燥でダメージを受けているので、メンテナンスも兼ねて弦を替えるといいと思います。

♪いざという時に便利な予備弦

弦が切れてしまう場面を想定して、予備の弦を1セット、常に楽器ケース内に常備しておくと、いざという時に本当に便利です!レッスンやアンサンブルの時に切れてしまい、予備の弦がなかったら何も弾けないですものね…。そうならないためにも予備弦を用意しておくことを強くお勧めします。ちなみに私は、ちょうど予備弦を切らしている時に弦を切ってしまったことがありました。予備弦を持っていない時に限って弦が切れる…意外とバイオリンあるあるかもしれません。

●まとめ

  • ペグを回す時は「一度ペグを戻してからゆっくり回す」ことがポイント
  • E線は他の弦に比べて細いので、基本的にペグではなくアジャスターでチューニングをする
  • 弦は消耗品なので定期的に替えるのが良い
  • 弦が切れてしまった時のことを考えて予備弦を常備しておくととても便利!

いかがでしたか?
弦が切れるトラブルはバイオリンを弾いていく上で避けて通れません。ぜひ正しい知識を身につけて、弦の張り替えが実践できることを願っています。

※この記事は、葉加瀬アカデミー専属バイオリニストAyaさんが書いた原稿を、担当者が編集したものです。

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