
こんにちは。葉加瀬アカデミー専属バイオリニストのAyaです。
練習曲など、曲を弾いている時に途中で止まってしまってなかなか先へ進めないという経験はありませんか?皆さん、学校やお仕事が終わってから空いた時間を使って練習されていると思うので、効率良く練習したいのではと思います。今回は、止まってしまう時にどういう練習をしたらいいのか、ポイントと併せて葉加瀬アカデミーのお勧めレッスンをご紹介します。
♪なぜ止まってしまうのか?
まずは原因を突き止めることが大切です。
①左指が回っていない
②弓がついていかない
③頭が楽譜についていけていない
この3つが原因のことが多いように思います。
それぞれ対処の仕方がありますのでご紹介していきます。
♪原因①〜左指が回っていない〜
左指がうまく回らない時に効果的なのが以下の2つの方法です。
左手も右手も動かして楽譜を見てという作業はかなり頭を使いますし、どれかが疎かになりやすいです。
・左指のみ置いてみる
→もしも伴奏の音源があれば伴奏を流しながら左指を置くことで、曲を弾いている自分をイメージしながら左指を置けます。伴奏音源がない曲であればメトロノームを鳴らしてスラスラ置けるようになるまで練習してみてください。
・左指を置いて右指ではじいて音程の確認をする
→左指のみスラスラ置けるようになったら、右指ではじいて音程の確認までしてみましょう。
そこまでできたら左指は自信を持ってくださいね♪
♪原因②〜弓がついていかない〜
皆さん、楽譜の最初から最後まで弾き切りたいという思いをお持ちだと思います。私自身も昔はその傾向があり、通し練習をして満足していた気がします。今思えば効率の良い練習ができていなかったです。
左指に集中すると、左指の付点のリズムと連動して右手がスラーの途中で弓を返してしまったり、右手がスラーや弓記号に反応できなくなってしまうことがあると思います。
左指は動くのに弓が止まってしまったり右手が反応できない箇所があったら、まずはその小節だけを取り出して何回も反復練習するといいと思います。それが弾けるようになったら前後の小節を足して弾いてみたり、4小節・8小節などと小節を区切って練習することが上達の近道になります。
♪原因③〜頭が楽譜についていけていない〜
たくさんのお手本動画を見たりCDを聴いたりして、楽譜を追う作業をしてみましょう。
「弾く」以外に音楽を聴いたりすることは大事な練習方法の1つで、楽譜を理解することにも繋がってきます。楽器を持たずに音楽を聴いて楽譜を追いかけていくと、場面ごとのイメージがしやすくなると思います。
♪お勧めレッスン
①〜②のレッスンは、実際のメヌエットの音符を少し簡単にしたものですが、最終的に③の「48-05-03 ベートーヴェンのメヌエット」の冒頭部分を弾くための練習です。
①48-05-02 付点スラーを意識する
右手の弓の返し方に意識を向けているので、右手がうまく動かないという方にお勧めのレッスンです。とにかく右手の返しが苦手という方は、弓配分を意識した練習として、取り組むのが効果的です。
【Lesson48-05-02 付点スラーを意識する】※正会員様はリンクからご覧いただけます
また、メロディを口ずさみながら弾くのも良い練習です。慣れないと最初は難しく感じると思いますが、口ずさむことでメロディが頭の中に入るので次の音が想像しやすくなり弾きやすくなります。
②48-05-01 一弓の付点スラー
付点のリズムで、一弓スラーとなると右手がぎこちなくなったり左指が思うように動かなくなることがあると思います。
【Lesson48-05-01 一弓の付点スラー】※正会員様はリンクからご覧いただけます
このレッスンは、付点スラーを均等に入れる練習になっています。まずは小節の最初の音を3拍伸ばしながら伴奏音源に合わせながらイメージをします。そのイメージのまま左指を置いて弾いてみてください。
③48-05-03 メヌエット
メヌエットの冒頭部分を弾く練習です。
【Lesson48-05-03 メヌエット】※正会員様はリンクからご覧いただけます
①と②の練習をしたことで③のメヌエットはどのような感じで弾けましたか?
左手と右手が同じ動きではないので難易度は高くなりますが、その場合は左手と右手と分けて練習するのが効果的です。
実践するには少し時間がかかりそうなイメージがありますが、「弾けた!」という効果がすぐに実感しやすいので、モチベーション維持にも繋がってくると思います。
また、この練習方法は、どんな曲にも応用できます。右手と左手がごちゃごちゃになりそうな時・曲が難しくて手がつけられない時・左指を置くタイミングに右手が連動してしまう時、実践してみてくださいね。
いかがでしたか?
まずは、曲の途中で左指や右手が止まってしまう原因を突き止めて、それに合った練習をすると効果を実感しやすいように思います。また、小節内が難しく感じるようであれば、上記のレッスンのように音符を少し簡単にして練習すると、拍が取りやすくなり上達の近道となります。
原因を見つける→それにあった練習をすることで、途中で止まることも少なくなってくると思います。
※この記事は、葉加瀬アカデミー専属バイオリニストAyaさんが書いた原稿を、担当者が編集したものです。
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